代々木能舞台

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  • 本舞台 1950年(昭和25)建造
  • 敷舞台 1923年(大正12)建造(昭和8年四谷より移築)
  • 本舞台は三間四方(約5.4×5.4M)
  • 本舞台の鏡板 渡邊伍光(本名:一成)作
  • 敷舞台の鏡板 日本画家・乾南陽(いぬいなんよう)作
  • 代々木果迢会定例 特別レクチャー:能面虫干し
  • 観世流 能 装束
  • 京都西本願寺の北能舞台(国宝)を模している

代々木能舞台は、高層ビルが立ち並ぶ中、取り残された異空間のようにひっそりと佇む屋敷内舞台です。
敷舞台は1923年(大正12)(昭和8年四谷より移築)、中庭に建つ本舞台は1950年(昭和25)の建造で、どちらも2009年(平成21)に国の有形登録文化財として認定されました。

公演時の代々木能舞台

本舞台は三間四方(約5.4×5.4M)の規模で、無駄のない簡素な造りは、京都西本願寺にある最古の能舞台である北能舞台(国宝)を模しています。橋掛かりは舞台に直角に付き、桁行は9.5Mあります。戦後の物資が不足している中、当時の当主・浅見真健の還暦を祝って、弟子や後援者の方々の出資により建造されました。本舞台の鏡板は浅見真健の幼馴染で、鏑木清方の門下である渡邊伍光(本名:一成)の制作です。また、桐戸口の竹の絵は、六代目尾形乾山の娘である乾女によるものです。

本舞台の舞台開きは昭和25年5月5日。
真健が『翁』を、長男・真高が『千歳』を披露しました。戦災で東京の多くの

能舞台が焼失し、一刻も早い舞台の再建が待たれていたこともあって、各流派の能楽師が次々と代々木能舞台に上がりました。その後も浅見家のホームグラウンドとして「一眞会」や「健声会」等、数々の曲を披露する場として使われてきました。

代々木能舞台の舞台開き(昭和25年5月5日)

公演は舞台の向かいにある母屋の座敷からご覧いただくことになります。ガラス戸、ふすま等の建具を取り払い、柱のみが残ります。現在の一般劇場風の能楽堂と違い、古風でお客様にご不便をおかけする面もございますが、昔はこのような形で演能が行われていた事に想いをして頂ければ幸いです。

敷舞台鏡板

母屋にある敷舞台は、二間半四方の規模で、それに続く十七畳半の座敷は舞台と高さを合わせるため天井高が約十尺(3M)と極めて高くなっています。敷舞台の鏡板の制作は、高知県出身の日本画家・乾南陽(いぬいなんよう)によるものです。

当舞台では、皆様のご要望に応じて能楽師・浅見慈一による「舞台見学・体験ツアー」や「ワークショップ」を随時開催しております。
定期公演やプレレクチャーを通じて、浅見家によって代々収集されてきた、能装束や能面、小道具等など1000点余りを公開。代々木能舞台が、和の伝承の発信基地となればと願っております。

代々木果迢会(よよぎかちょうかい)

果迢の果は「果て」、迢は「遥か」の意味。
世阿弥の『花鏡』奥段の言葉「命には終わりありー能には果てあるべからずー」にちなんで真高が命名しました。
1998年(平成10)に浅見真高が主宰し発足。年4回の定期公演や能楽鑑賞のためのレクチャーを行っています。

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構成


浅見真高(あさみまさたか)

故 浅見 真高

あさみ まさたか

観世流職分
大正14年 浅見真健の長男として生まれる。
昭和30年 社団法人観世会 理事就任 昭和47年 社団法人日本能楽会会員、重要無形文化財総合認定。平成10年より代々木果迢会を発足し、舞台に立つとともに主宰者として会の存続・運営に尽力した。平成31年没。

浅見真州(あさみまさくに)

故 浅見 真州

あさみ まさくに

観世流職分
昭和16年 浅見真健の五男として生まれる。父及び故観世寿夫に師事。
海外公演、異流競演、新作、復曲等を数多く手がける。
平成16年 芸術選奨文部科学大臣賞受賞
平成17年 紫綬褒章受賞
平成23年 旭日小綬章受賞
平成25年芸術院賞受賞
社団法人銕仙会理事
公益社団法人能楽協会・社団法人日本能楽会会員

浅見慈一(あさみじいち)

浅見 慈一

あさみ じいち

観世流準職分
昭和39年 浅見真高の長男として生まれる。父及び八世観世銕之丞、九世観世銕之丞に師事。
平成10年からは代々木果迢会を補佐し、定期的にレクチャーや公演を行っている。
公益社団法人能楽協会・社団法人日本能楽会会員

小早川修(こばやかわおさむ)

小早川 修

こばやかわ おさむ

観世流準職分
昭和36年 小早川泰士の孫として生まれる。故浅見真高に師事。
平成15年 芸名として小早川姓を継承。謡音読会や教育現場でのワークショップなど普及活動も行なっている。
公益社団法人能楽協会・社団法人日本能楽会会員

小早川泰輝(こばやかわやすき)

小早川 泰輝

こばやかわ やすき

観世流準職分
平成2年 小早川修の長男として生まれる。父及び浅見真州に師事。
平成25年 東京藝術大学音楽学部邦楽科能楽専攻卒業
謡・仕舞の指導をするほか、能楽の普及活動も行なっている。

花乃公案(はなのこうあん)

世代を同じくする3名が集い互いに切磋琢磨するべく、2017年12月、自主公演会「花乃公案」を立ち上げました。

『風姿花伝』第三問答条々の一節「公案を極めたらん上手は、たとえ能は下がるとも、花は残るべしー」
公案とは本来、禅問答において「難問」を意味します。しかし世阿弥はそれを「工夫」の意に転用し、
能における美しさを花に喩え、真の花を残すことの重要性を説きました。

「花乃公案」の会名はこの一節に由来し、
能の道を歩む上での大事である「公案」を極めたいとする私達の心構えが込められております。
能の歴史のなかで育まれた芸に向き合って参ります。

公演情報はこちらをご覧ください

同人


浅見 慈一(あさみ じいち)

馬野 正基(うまの まさき)

北波 貴裕(きたなみ たかひろ)

貸舞台のご案内(▷資料ダウンロード

舞台お貸出し致します。
新宿オペラシティより徒歩5分の好立地にある能楽堂。能・狂言に限らず、伝統芸能の公演や展示会にも最適です。
事前に必ず舞台をご覧いただき、ご検討くださいませ。詳しくはメール又はお電話でお問い合わせください。

新型コロナウィルス感染拡大防止のため、動員30名様以上のお貸出しを中止しておりましたが、国の規制緩和に伴いまして、2020年10月1日より人数制限を解除致します。尚、引き続きマスクの着用や客席でのおしゃべりをお控え頂く等、ご協力をお願い致します。

【貸舞台コース】


本舞台(屋外舞台)

座布団敷:約150席(椅子席併用:約120席)4h:12万円〜

能・狂言・日本舞踊など各種日本伝統芸能の公演や発表会、展示会などにもお使いいただけます。

敷舞台(室内舞台)

座布団敷:約70席(椅子席併用:約50席)4h:7万円〜

大舞台と使途は同じですが、よりコンパクトなため、小規模なレクチャ-などにも適しています。

【本舞台見学・体験コース】


5名以上から 1h〜1.5h程度:1名2000円〜

学校の課外授業、企業・自治体の文化的教養講座などにご利用頂けます。
実際の舞台に立って、基本の姿勢や歩き方などを体験!
初心者向けに、能楽師が分かりやすく解説いたします。
その他装束の着付けや、能面等のレクチャーも承ります。

<見学は随時承っておりますので、予めご連絡下さい。>

利用イメージ

本舞台利用イメージ(昼・伝統芸能)本舞台利用イメージ(昼・伝統芸能)本舞台利用イメージ(夜・洋舞)展示利用イメージ敷舞台利用イメージ本舞台利用イメージ本舞台利用イメージ(撮影)展示利用イメージ